2025-03-18 吸引力の変わらないただ一つの

吸引力の変わらないただ一つの魅力的なものといえば、「ちんちん」か「うんち」で異論はないだろう、甲乙つけ難い。それでは吸引力の変わらないただ二つのではないかというのはさておき、この「吸引力の変わらないただ一つの」という吸引力の変わらないただ一つのフレーズは、賞賛されて然るべき吸引力の変わらないただ一つの販売促進ワードだ。そろそろ吸引力も薄れてきた頃合いだろう。
掃除機の歴史は、1811年、英国のJames Humeが床掃除機の特許を取得したことに端を発しているようだが、1901年にHubert. C.Boothが電気式の真空掃除機を発明するまでは、ガソリンエンジンなどで動かしていたらしい。Clerkson時代の「Top Gear」では、V8エンジンで駆動するミキサーやロッキングチェアを開発していたような気はするが、掃除機の記憶はない、危険だからか、新規性がないからなのか。何はともあれV8掃除機の破壊力、一度は見てみたかったものである。
吸引力の変わらないただ一つの格好いい掃除機が登場したのは1993年で、「サイクロン式」と呼ばれる機構が導入された。大雑把には、吸い込んだゴミと空気を遠心力で分離する機構で、紙パック式掃除機のようにフィルターの目が詰まるようなことはなくて、性能低下しないというのが売りであった。悲しいかな2006年、消費者センターから「サイクロン式の方が吸引力低下が激しく、掃除機としての性能も低い」と発表されたそうであるが、性能よりも吸引力の変わらないただ一つのワードとデザインが市場で評価されたのではないかと思うので、影響がどれだけあったかは疑問である。
さて、ここからは自慢話である。掃除機が壊れたので、清水の舞台から飛び降りる気持ちでDyson社の「MICRO PLUS」を買ってみた、五万円也。お友達に自慢してみたが、「色が嫌い」「エヴァンゲリオン初号機」と、色に対する反応しか返ってこなかったのは何故だろうか。
一番気に入ったのは、掃除機先端に緑のライトが付いていて埃がよく見えるようになっている点だ。この機構のおかげで掃除がMinecraftの整地のようなものになる、埃を駆逐するまで延々と頑張ってしまう。今までは怠惰にサボっていた掃除中の家具移動をこなすなど、積極的な掃除をする動機になり非常に捗る。しかし、見えすぎるのも問題で、隅に残った埃などを見逃してやる際には残尿感のようなものを覚える。
明らかな課題はバッテリーの弱さだ。よく見えるから隅々まで長時間掃除することになるのだが、それをフルパワーでやると6畳2部屋程度が限界である。そのため、充電ケーブルを延長するか、大型のモデルを買うことをお勧めしたい。しかし、そんな事をしては本末転倒である、一体何のために軽量モデルを買ったのか。ということで、その辺はもっと改善してもらいたい。
結論、金が有り余っているが、非力で、そこまで広くない部屋に住んでいて、格好いい掃除機をお求めの変わり者の御仁であれば、こちらのモデルを購入しても良いと思う。それ以外の方には、他の掃除機をお勧めする。